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農家に続き、建設業者が政府の環境対策に反対しデモ。
政府の環境保護対象となっているのは、農家と建設業。先月には窒素発生源である酪農農家がトラクターで高速道路を走りストを行ったが、今日30日にはハーグのマリーフェルトに1000台のダンプカーに乗った建設業者が集まりデモを行っている。

午後13時には20台の砂を満載したダンプカーがハーグに到着。砂をマリーフェルトに積んで山をつくる計画だ。警察はこれを中止させようと、デモ隊をデモ地区に戻るよう呼びかけている。農家(酪農)のストの際も一般の人は厳しすぎる政府案に対し、農家に同情する人は多かったが、今回も同様だ。

不動産は値上がりし建設ブームだというのに、建設業界にとって2019年は苦難の年である。PFASに分類される化学物質が含まれる土壌での建設がすべて禁止されることになった。自然保護地区での建設計画は中止、堤防の補強工事も延期など公共工事はほとんど中止状態。この政府の行き過ぎた環境対策に対し、建設業界は不満を表明している。


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オランダのBLMデモは信頼関係
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先週の水曜日、6月3日のことでしたが、仕事から自転車で戻る道すがら、不思議な光景を目にしました。
エラスムス橋が大量の人で埋め尽くされているのです。
エラスムス橋というのはロッテルダムにある一番大きな白い跳ね橋で、全長は802メートル、横幅は33.4メートルもあります。その大きなエラスムス橋から、自販機からカラーポップコーンが出てくるような具合に、次から次から人が湧いて出るのです。コロナ体制下で、これだけ密な群衆を見るのは久しぶりで、思わず目を奪われました。ところが不思議なことに、橋を渡り切ったところで、その群衆がふわーと散っていく。
デモだとわかるのにしばらくかかりました。
そのまま行列となって先に続いていたらすぐにわかったでしょうけど、渡り切った瞬間に四散して消えていくので、しばらくは謎の減少として、夢でも見ているのかと思ってしまいましたよ。
この橋のたもとには以前から「1.5メートルの距離を保て」という巨大な立て看板が立っているのです。一瞬この看板の忠告にみなが従っているように見えて驚愕しました。

デモだとわかったのは、何人かの人が「BLACK LIVES MATTER」というボードを掲げていたからです。
つまり、ミネアポリスで警官が黒人男性を殺害した事件が発端になった、人種差別抗議デモなのでした。なぜロッテルダム橋のたもとでこの群衆が消えたのかというと、市長がコロナウイルスの脅威を懸念して解散命令を出したからですって。

http://www.portfolio.nl/news/buz/show/3101

もしこの記事を読んでいなかったら、謎は生涯、謎として残ったかもしれません。年を取って古老になってから、若い人たちに、「昔、不思議な事があってね・・・」と語って、彼らを煙に巻いてしまうところでした。ああ、あぶない。
無知は闇、知は力。それを実感する今日この頃です。
  
ロッテルダムのデモには数千人が集まったそうです。
夏日の海岸に人が殺到した時にも思いましたが、オランダではだんだんコロナがどうでも良くなりつつありますね(笑)。
死者数は日本よりもオランダの方が段違いに多いのですが、やはり黒人の命の方が大切ですし、デモする権利のほうが大切ですし、それから夏日の海岸はもっと大切なのです。
人生は短いですし、こんな風に大切な事柄に優先順位をつけて、自分なりの充実した人生を送り、自分なりに納得して人生を終えたいものです。とりあえず仕事だけはリモートを維持していきたいですね。危ないから。コロナが。

それにしても、オランダ各地で行われたデモに、大勢の人が集まったという事は大変心強くもあり、感動的なことでもありました。
私はオランダの警官に悪い印象は持っておらず、横暴と言うよりはむしろ守ってもらっている感覚の方が強いのですが、今回も、彼らは橋のたもとで皆のためにせっせと交通整理をしておりました。その感じも良くてね。
 
オランダのデモが暴力的にならず、もちろん暴動や略奪などに発展しないのも、社会にそれほどの理不尽が横行しておらず、市民と行政の双方に基本的な信頼関係があるからだと思います。遠いアメリカの黒人の人権のために大量の市民がエラスムス橋を埋め尽くすのも、いったん市長が「そりゃコロナにかかってしまうからやめなさい」と言ったら、橋を渡ったところで散っていくのも、みんなが正気の証。解散命令だって、別に銃を持ち出してきた訳でもなし、軍隊が発動された訳でもない。
そんなものが必要ない社会であるということは、とてもありがたいことです。
 
「Black Lives Matter」は「Police Lives Matter」でもあります。アメリカのように、相手に対する攻撃がどんどんエスカレートし、応酬するやり口もどんどん非人間的になっていけば、あとはどちらかが完全に制圧されるしかない。その後さらに深まる互いの不信感と恐怖を、アメリカはどうやって解消するつもりかなあと思います。

いずれにせよ、態度を変えるのは、いつだって強い方じゃなければいけないのだと私は思っています。
弱い方はいつだって立場がなく、状況を変えるための力を十分に持っているわけではありません。あがいても自分が首まで浸かっている泥沼をかき回すことにしかならない。今回の略奪・暴動にしたって、黒人たちにそれで何の得があったのか。
けれど、国家および警察の側には、状況を改善するために出来ることはいくつもあるのです。何しろ資金的にも頭脳的にも組織的にも、国家は黒人を圧倒しているのだから。
ならば、変革は黒人の側にではなく、国家の側に求めるべきだというのは間違いありません。世界中で人々が弱い方の味方についたことは、ただもう正しく、そうあるべきことだったと思うのです。

偏見や差別は誰の胸の中にでもあって、それは社会的階層だったり、経済格差だったり、異文化だったり、ある程度現実に根差しているものだと思います。だから、他者から指摘されてすぐ変わるというものではないのかもしれませんが、でも長い年月をかけて、少しづつ自然と質が変わっていくことはあるでしょう。根気よく、偏見のない道を作る小石のひとつであり続けることが肝要だと思った次第でした。 
(image: Hart van Nederland)

オランダ最大の人種差別反対デモが今夜黒人地区にて行われる
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オランダではアムステルダム、ハーグ、ロッテルダムそして各地方都市で反人種差別デモが行われたが、10日午後17:00にはアムステルダムの南東地区ベイルマー(Bijlmer)にて大規模なデモが計画されている。
ベイルマー地区は、近年ではオフィスビルやマンションなどが建造され人種融合化が進んでいるが、それでも大半の住民は非オランダ人である。オランダは過去南米のスリナムを植民地支配していただけでなく、現在でもカリブ海にオランダ領を所有している。ここに住む黒人はスリナムやカリブ海領地からの移住者が多い。以前は犯罪が多く危ないと言われた地区だが、最近では改善され犯罪率も半分以下に下がった。レストランやカフェなどもエスニック料理が豊富で楽しめる。

本日のデモはこのベイルマーのアントン・デ・コム広場で予定されていたが、ソーシャルメディアなどで参加を募ったところ4000人以上が参加を表明している。これまでの経過から最低この倍以上の参加者が予測されているため、急遽近くのネルソン・マンデラ公園に変更されている。ここには人との距離を1.5メートル開けても18,000人が立てるという。

本日のデモの主催者によれば、ザイドオースト(ベイルマー)黒人地区は、構造的な差別のシンボルで、いかにこれ(隔離政策)が失敗しているかを表すものだという。ベルギーではアフリカのコンゴでの搾取を行ったとしレオポルド2世の銅像が倒されるという事件が起きたが、オランダは奴隷貿易で富を得ていた。オランダで奴隷制度が廃止されたのは150年前である。
(画像:Gemeente Amsterdam)


ルッテ首相、人種差別反対デモについて言及
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3日夜の渡航規制に関する記者会見で、ルッテ首相はオランダの人種差別反対デモについて言及した。米国のミネアポリスで起きた警官による黒人殺人事件を受け、オランダでもアムステルダム、ハーグ、フローニンゲン、ロッテルダムなどで人種差別反対のデモが行われた。アムステルダムではソーシャルディスタンスを無視した大規模なデモが行われ、市長の責任が問われている。ハーグやフローニンゲンでは1.5メートル規制を守った整然としたデモが行われた。ロッテルダムで昨日行われたデモでは、数千人が集まりエラスムス橋をびっしり埋めるほどの状態となり、市長の解散命令で終了した。記者会見ではこの件について首相が問われた。「デモをする権利は民主主義の基本」であるとし「デモの趣旨は1000%理解できる」とデモに対しては肯定的だったが、まずは1.5メートル規制が優先されるべきで、アムステルダムのデモは無責任であるとの見解を述べた。

さらに首相はオランダの人種差別について「構造的問題」であると述べ、「オランダでも人々は出身国や人種により判断されている。」「アメリカだけの問題ではない。」と見解を発表した。米国で警察官がデモ隊に催涙ガスを発射したりゴム弾を投げている様子について「アメリカの政府に対しコメントは避けるが、この画像はショックである。」と批判した。

人種差別に対するデモ、コロナ規制とのジレンマ
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6月1日、先週米ミネアポリスでの警官による黒人男性殺害事件を受け、人種差別に対するデモ「Black Lives Matter」がアムステルダムのダム広場で行われた。当初は250名ほどの参加者を見積もっていたが、蓋をあけると5千人が集まるデモに拡大した。現在オランダはコロナウィルス拡散防止のため、人との距離を1.5メートル開けるという規制があり、違反すると390ユーロの罰金が課される。
今回のデモでは、当局はこの規制を無視し罰金は課さないという方針を示した。憲法で保障されている言論とデモの自由に基づきデモを許可したハルセマ市長も「もしこれだけの人が集まることがわかっていれば、別の方法で取締ができたはず」と述べており、「悪魔のジレンマ」に直面したと心中を吐露した。

今回のデモに関してはオランダ国内で賛否が渦巻いている。ハルセマ市長の主張する「デモをする権利」を主張する人たちと、「これまで規制を遵守し不自由を強いられていたというのにこのような集会が許されるのはおかしい」「感染が拡大する可能性がある」と、コロナ禍の時期のデモに反対する人たちだ。

6月2日にはハーグ、そして3日にはロッテルダムで「Black Lives Matter」のデモが計画されている。ハーグのデモを組織するグループは「参加者はマスクをすること。(リスクグループは)なるべくデモには参加しないで、ソーシャルメディアなどを通して賛意を表して欲しい」と発表している。

政府の気候変動対策に対する農家デモ、トラクターで高速道路を通行で大渋滞
水曜日朝、農家がトラクターでオランダ全土の高速道路を通行するというデモを行っている。とくにユトレヒト付近ではかなりの交通マヒが起きている。オランダ交通局は農家に対し道路を封鎖しないように呼びかけているが、混乱は防げず朝7時45分には全土で450kmの渋滞が起きている。とくに渋滞がひどいのが、高速道路A1, A2, そしてA27で、交通局は一般車に対し高速道路を避けるよう呼びかけている。さらに集合場所であるハーグに向かうA12も渋滞が予想されている。

農家はオランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)の調査結果と政府の政策に反対しこのデモを繰り広げている。最初のデモ地点はユトレヒト近郊にあるこのRIVMである。RIVMは、窒素による環境破壊の原因の40%が農家によるものだと結論づけ、政府は自然保護地域から農家の撤去を政策に上げている。農家によれば、RIVMの調査結果が適切な調査方法を取られていず、数値が不正確だという。気候変動の原因を農家だけが負うのは不当であるというのが彼らの主張である。当初デモはハーグの国会議事堂から開始する予定だったが、許可が下りずにRIVMが集合場所として選ばれた。

農家防御軍(Farmers Defence Force)と名付けられたデモには、2000人から3000人の農家がハーグに結集すると見られている。トラクターでやってくるのはその一部で、他のデモ隊はバスや公共交通機関で集まるという。このデモは10月2日も行われている。