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国際指名手配の犯罪人タギ、ドバイからオランダへ
国際指名手配中のオランダの犯罪者リドウアン・タギが昨夜ドバイからオランダへと搬送された。ドバイ警察がオランダ警察へ要請し、タギを特別機でオランダへ送還することになった。41歳のタギは、コカイン取引の組織のトップで犯罪組織の抗争などで複数の殺人を犯している。被害者には弁護士も含まれる。

タギは月曜日にドバイにある豪邸で逮捕され、その後勾留されていた。木曜日の12時にオランダの拘置所に搬送されるが、安全性を慮りその場所は非公開である。テレグラーフ紙とパロール紙によれば、オランダ南部フフト(Vught)にある厳重警備体制の刑務所だという。

タギは最初は高校でハッシシを販売する程度の軽犯罪者であったが、コケイン取引に手を出してから、オランダでも最大の犯罪グループを組織するようになった。オランダは世界のコケイン取引の中心地と言われている。タギはモロッコ出身のオランダ人。オランダにはモロッコ出身者が多い犯罪組織がいくつかあり、テレビ番組の題名にちなみ「モクロマフィア」と呼ばれている。


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アムステルフェーンで射殺事件。犯罪組織の抗争か。
木曜日午後、アムステルダム郊外アムステルフェーンのスポーツ・ジム「Health City」の駐車場で、39歳の男性が射殺された。この男は警察にはすでに目をつけられていた犯罪者だった。射殺時、男が乗った車には4歳の子供も同乗していたが、事件後無事に家族に保護されている。

この射殺事件は犯罪組織の粛清と見られている。被害者は犯罪者のラシッド・コーターで、現在逃走中の犯罪者リドゥアン・タギの組織と抗争中の組織の構成員らしい。リドゥアン・タギはオランダ犯罪史上でも最多数の殺人を含む犯罪を犯したお尋ね者で、麻薬取引犯罪組織のトップ。通報者には100,000ユーロの懸賞金が支払われる。

ラシッド・コーターやリドゥアン・タギは、モロッコ系オランダ人で構成される犯罪組織に属する。現在オランダではこのモロッコ系の犯罪組織が勢力を増しており、TVシリーズにちなみ「モクロ・マフィア」と名付けられ警察に追われている。

今回の射殺事件の容疑者は、シルバー色のフォルクスワーゲン・トランスポートで逃走。その後車はダウフェンドレヒトで燃やされている。警察は目撃者を探している。

弁護士殺害事件を受け、オランダ司法省は組織犯罪撲滅の予算を増加したい意向
水曜日朝の犯罪弁護士殺人事件を受け、木曜日司法保安省のフラッパーハウス大臣は組織犯罪撲滅に予算を増やしたいと発表した。昨日アムステルダムのバウテンフェルダードの自宅付近で殺害された弁護士ヴィールスム(44)氏は、犯罪組織の証人であるナビブ・Bの弁護をしていた。Bはリドウアン・タギが率いる犯罪組織に属していたが、今では司法取引によりタギを告発する証人側に立っている。Bはタギが8件の殺人と2件の殺人未遂を犯し現在2件の殺人計画をしていると証言していた。

ヴィールスム弁護士は今回の弁護を引き受けるにあたり、ボディーガードをつけるなどの安全策を提供されていたが、国からの防御策は信頼が行かないとして断り、自分で専用のセキュリティ担当者を探しているところだった。

今回の殺人の首謀者と見られるタギは1977年モロッコ生まれ。1980年に両親と兄弟とともにオランダに移住してきた。少年時代にはバッド・ボーイズという犯罪グループに入りニューウェハインで組織し強盗などを繰り返した。1992年から98年まで盗みや武器の所持の罪で刑務所に収監される。ナビルBの証言によれば、その後殺人や未遂を繰り返してきたという。Bが証言者になったことがわかると、その弟も殺害している。これまで犯罪組織の犯罪では組織の構成員同士の殺害が主だった。ところが今回は弁護士が殺害されるという前代未聞の事件に直面、警察や司法そして政府はショックを受けている。警察の報告書によれば、犯罪組織の数に対して圧倒的に警察官や刑事の数が足りないという。


アムステルダム市、犯罪組織の資金での飲食店開店を阻止
今後アムステルダムでカフェやレストランなどを開店する際には、資本金の出所を明らかにせねばならない。犯罪組織が飲食店などを利用し闇金のマネーロンダリングを行うのを防ぐのが目的である。

最近ではアムステルダム西部にあるスロータープラスで、市当局は営業許可を取り上げている。またセントラム地区のスナックバーも同様な理由から閉店を余儀なくされている。これはブレッド・アンド・ソルトという店で、シリア人オーナーがサウジアラビアから合法的に借入したものであることを証明できなかった。

これまでは市当局のみが営業許可に関与していたが、今後は警察、税務当局、労働局、検察なども調査に加わることになる。これにより犯罪組織の資金洗浄をきびしく取り締まるのが目的。

オランダの農家の15%に犯罪組織がドラッグ生産拠点として接触
オランダの農家の15%が犯罪組織から飼育場や倉庫を使わせて欲しいという話を持ちかけられている。犯罪組織はこれを(デザイナー)ドラッグ製造場所として使用するのが目的だ。これは水曜日に全国紙「Trouw」が発表したものだが、表面化を恐れる農家も多いため、おそらくこの数はもっと多いと見られる。特にオランダ南部では農家5軒のうち1−3軒が犯罪組織に何らかの形で接触していると警察と司法当局は見積もっている。

警察のデザイナー・ドラッグ(Synthetic Drugs)取締りを行う担当者によれば、農村地帯で犯罪組織がますます手を広げているという。跡継ぎがいない農家が増え、飼育場や倉庫の空きが目立っている。こうした状況で農家が大金を提示する犯罪組織の誘いを断るのは難しい。
司法当局によれば、倒産農家や空き家の目立つ農村の犯罪化を阻止するには、政府による介入とくに農家への援助が不可欠である。これに対しスハウテン農業省大臣は、農家からの買い取り価格を叩くスーパーマーケットが農家の衰退を担っていると批判している。オランダでは生産性の高いハイテク農家が脚光を浴びる影で、昔ながらの農法を営む農家が衰退し、犯罪組織がこれにつけこむという暗い現実がある。

オランダの犯罪件数減少、1980年以来最低に
7日月曜日に発表された中央統計局(CBS)の調査結果によれば、2017年のオランダの犯罪件数は過去40年で最低まで減少した。オランダで一番多い犯罪は空き巣や泥棒だが、2002年までは上昇傾向にあった。ところが当時1000人に93件だったが2017年には49件にまで減少している。

CBSはこの減少の原因をまだ解明しておらず、報告書でもこの減少傾向を「ミステリー」と名付けている。犯罪にあっても届け出をしないケースが増えたという説もある一方、経済的に豊かになったため犯罪が減ったという見方もある。コンピュータゲームやスマートフォンの普及が犯罪減少に関連しているのではと見る向きもある。家に閉じこもりゲームをするので、外で「悪い友達」と混じり合わない。さらにドラッグの使用や取引減少も関連している。頻繁にドラッグを使用し犯罪を重ねる者の数も2003年から2014年の間に半数に減少した。
殺人件数も他の犯罪と平行し2003年から減少し続けている。ただし、アムステルダム、ロッテルダム、そしてハーグでは殺人件数は他のエリアと比較し4倍となっていう。

犯罪数の減少はオランダだけに限らず、ヨーロッパ北部の国全体でこの傾向が見られる。どの国も2000年までは犯罪は増加傾向にありその後減少し続けている。