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コロナ規制、ホテル飲食業史上最大の売上減少
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昨年のホテル飲食業の売上は33.9%の減少となった。オランダ中央統計局(CBS)によれば、史上最悪の収縮である。
とくにホテルの2020年度の売上は50%の減少と厳しい状況になっている。レストランやケータリング会社そして企業のキャンティーン(食堂)は35%減。ファストフードは13%減だった。

昨年は3月半ばコロナウィルスの感染拡大によりほとんどのホテルと飲食店が閉鎖を余儀なくされた。ただしテイクアウトやデリバリーは許可されていた。6月の始めに規制が緩和され、売上は回復に向かった。しかし10月に再び閉鎖が決まり売上は急激に減少した。2020年第4四半期は44%の減少だった。
この時期最も打撃を受けたのはカフェやバーで、一時的に規制緩和されていた第3四半期と比較すると70.4%の売上減少だった。

一部の飲食店は3月2日からテラスをオープンすると発表したが、フラッパーハウス司法大臣は規制に違反すれば4000ユーロの罰金を課すとして、この動きを抑えている。


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飲食業、政府の助成に不満。ハーグでデモ
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飲食店業関係者は月曜日、現在の財政援助では10月14日から始まった部分的ロックダウンによる損害を埋められないとし、ハーグにてデモを行った。政府は現在飲食店業界に対する追加補償に関し討議中で、内容がまとまり次第実施される見込みである。しかし、なんとか飲食業界が生き残れるとしても、今回の損失はオランダ経済全体に暗い雲を投げかけている。2019年の飲食店業界の総売上は150億ユーロで、オランダのGDPの約2%に匹敵する。

オランダ中央統計局のチーフエコノミストは、政府の支援額は巨大であるが、経済の構造的改善には至らないと見ている。飲食業界は多くの雇用を抱えている。とくに若者がアルバイトとしてレストランやバーで働いており、今回の部分的ロックダウンで解雇された場合には補償はない。これが始まるといわゆる連鎖反応で、購買力が減るだけでなく住宅市場にも波及するかもしれない。今回のコロナ危機は10年前のリーマン・ショックとは様相は違うと言われてきたが、当時起きた不動産市場の崩壊や長期失業そして消費者信頼度の低下が起きる可能性はあるとチーフエコノミスト。

飲食業者は10月から雇用費用の80%を政府から支給されている。さらに10月末には平均2500ユーロの固定費補助が支給された。しかし、雇用費補助は減額されていくため飲食店の生き残り懸念は大きい。これに対し政府は数億ユーロの追加援助を検討している。これには飲食業界だけでなく、今回のコロナ禍で被害を受けたイベントや文化セクターも含まれる。

飲食業、ホテルでの大量解雇が始まる
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政府の支援によりコロナ危機中の目立った人員解雇はなかったが、規制緩和が始まったと同時にホテル、レストラン、バー、そしてケータリング業界で従業員解雇が始まっている。6月には倒産する企業と一部の従業員解雇の数が週毎に増えていった。労組によれば、現在までに数千人の飲食業に従事する人たちが解雇されている。

5月には飲食業人材派遣会社のミズ・アン・プラスが倒産。ポスティリオンホテルも110人の解雇が発表された。先週には大手ケータリング会社メゾン・ファン・デン・ブアが140人を解雇。労組によれば、これはまだ始まったばかりだという。レストランやバーでは財政困難はあるものの、それほど大量解雇は発生しない。しかし企業向けやイベント向けのケータリング会社は悲惨だという。

2000人の従業員を雇用しているボブ・フッテン氏は、5軒の老人施設向けレストラン、イベント向けケータリング、そして200社の企業での社員食堂を経営している。しかしコロナ禍で売上がほぼゼロに。これまで従業員の解雇は行ってこなかったが、今後解雇に乗り出すしかないと苦しい心情を語っている。
最初に解雇されるのは学生などのアルバイトや臨時雇いの人。その後に正社員へと解雇の波が広がる。ケータリング企業では従業員の再教育や他の業種での再雇用を進めている。たとえば警備や介護といった業種での飲食関連だ。

飲食業労働組合は、社員食堂などの契約ケータリングで働く17,000人のうち、3,000から4,000人が確実に失職すると推定している。
そして政府の支援措置が期限切れになる夏の後にレイオフの大きな波が訪れると予測。 そして来年からはこの波はさらに高くなると懸念されている。

オランダ、飲食業が10年で60%の伸び
オランダの国民総生産(GNP)は2008年から2018年の10年の間に23%伸び6930億ユーロに達した。このうちHoreca(Hotel, Restaurant, Cafeの頭文字をとったもの)と呼ばれる飲食・宿泊業の伸びは顕著で、10年で61%増加し90億から150億ユーロへと伸びている。飲食・宿泊業の占める割合は、農業、林業、漁業を合わせた130億ユーロを超えた。

オランダ飲食・宿泊協会(KHN)によれば、飲食店数も大幅に増加している。この10年間の間に、レストラン数は1000軒、カフェテリアとランチルームは3000軒増え、ホテルも700軒増加した。ただ、飲食業はブームだが、倒産するケースも少なくない。とくに小規模の飲食店での倒産が目立つ。

飲食・宿泊業の伸びはこの業界における雇用も増やしており、10年で28%伸びている。
この飲食業の伸びは、好景気とミレニアム世代の外食の増加が影響している。20年前まではオランダ人はあまり外食をしなかったが、最近では30代−40代を中心に外食が日常になっている。