オランダで起業

ポートフォリオ・ニュースではオランダで起業したかたがたを定期的にインタビューしてご紹介しています。自薦他薦を問わずご興味のあるかたは、info@portfolio.nlまでご連絡ください。

オランダでモロッコ雑貨を販売する福島さん

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 オランダでモロッコ雑貨をネットやマーケットで販売している福島有紀さんにお話を伺いました。福島さんの波乱万丈の人生です。

P: モロッコ雑貨はカラフルな色彩やエスニック感で日本でも脚光を浴びていますが、この仕事に入ったきっかけをお聞かせください。

F: もう20年近く前、まだ日本ではモロッコといってもいったい何処なの?と聞かれるくらい馴染みがないころ、友人とモロッコへ旅行しました。そこで素晴らしいモロッコ雑貨に出会い虜になりました。ただそのころはまだモロッコへの敷居は高く、現地に知り合いがいるかアラビア語が堪能でなければ、個人での輸入はとても難しいものでした。ところが2003年にモロッコ雑貨を販売しているサイトを発見。この会社はモロッコを本拠地とする会社で、日本にネットで販売していました。ああ、これだ!と直感。「ぜひ働かせてほしい」とメールをしたところ、面接を経て即OKの返事が来たのです。そこでモロッコへ渡りました。

P: 勇気ある決断でしたね。


F: はい。若かったから怖いもの知らずでした。マラケシュにあるその会社は当時は小さな会社でした。実際に仕事を始めてわかったのですが、すべてが手作業で、仕事は日本の顧客とのメールでのやりとりから、検品そしてモロッコ人スタッフの管理までありとあらゆることをしなければなりませんでした。朝は9時から夜中の2時まで働く日も多々ありました。仕事をしている部屋で寝起きし、起きればすぐ仕事という状態。のんびりしたところがモロッコの良いところなのに、時間と仕事に追われる日々・・・。その上体調を崩し、大好きなモロッコを嫌いになりたくないと思い、半年でここを去ることにしたのです。

P: 福島さんはいったん日本に戻られるたのですが、その後なぜオランダに?

F:オランダに来たのは、12年前です。モロッコから帰ったあと日本人の今の夫が、14年前に建築関係の仕事から脱サラをし、オランダに移住しました。夫が移住して1年後に、私もモロッコに行くつもりでオランダに寄りました。ところがその時ちょうどモロッコのカサブランカでテロ事件が起き足止めを食らうのです。それじゃあしばらくの間オランダにいるしかないかと腰を落ち着けました。それまでは全くオランダに興味もなく住もうとも考えてもみなかったのですが、5月だったのが幸いしてか、緑あふれる美しいオランダに感銘を受けます。なんていいところなんだろうと。日本とモロッコの間なのでどちらにも簡単に行けそうだという安易な考えもあり、私もオランダに住むことに決めます。なにせ、あまり深く考えずに無計画でモロッコに飛んだという性格なので、オランダ在住を決めるのも早かったのです。

P: 12年まえからずっとライデンに?

F: ライデンを選んだのは夫です。13年前にアムステルダムに着いたとき、ライデンに日本学科があるライデン大学があることを知ります。「日本学科があるくらいだから日本語を話すオランダ人がいそうだ。きっと友達も作りやすいかもしれない。」という理由でライデンに向かうと、さっそく「あなたは日本人ですか?」と話しかけられたそうです。それがきっかけでライデンに居を構えることに決めたのです。オランダでの学生を経て、オランダのハーグにあった日本レストランで寿司職人の仕事をすることになります。今は日本から移住してくる人が多いですが、当時は移住の先行者だったかもしれませんね。今ではザンドフォールトにあるZIZOという寿司店でシェフをしています。日本の会社のグレーな慣習にうんざりしていた夫ですが、オランダでは働き手の人権が確立されていて、家族最優先、子供と接する時間が多いことにすごく満足していますよ。

P: それから「ファティマ・モロッコ」のサイトを?


その後モロッコとオランダを行き来し、モロッコアクセサリーを作る仕事をしていましたが、現在は子供がまだ小さい(8才と4才)のでやはりなるべく在宅でできる仕事で、モロッコと関わる仕事をしたいと思っていました。
最近では日本でもモロッコ雑貨を販売するサイトは増えていますが、洗練された質のよいものを扱うブランドが市場を占有するようになります。この中で最大手のブランド「ファティマ・モロッコ」の社長の大原真樹さんには11年前に出会った時からとてもよくしていただいています。3年前にひょんなことから一緒にやってみよう!という話になり、そこから準備を始めました。この会社は日本市場でモロッコ雑貨を販売しているのですが、私は欧州市場向けにモロッコ雑貨を販売するという仕事を担っています。サイトを仮オープンしたのが2019年3月、実際に商品を売り出したのは6月です。日本のサイトの英語版で市場が欧州と考えていただければいいと思います。

商品はゆくゆくはヨーロッパオリジナルデザイン、カラーなどを販売したいと考えています。色合いも日本人好みだし、材質やつくりもよい、こだわりの商品なんです。


P: マーケティングはどうされているのですか?

F: ウェブショップでコンスタントに直接消費者に販売していくのはまだまだこれからです。少しでも知名度を上げるためにオランダで開催されているマーケットに出品することにしました。日曜日に開催されるサンデーマーケットやスワン・マーケットなどに出店して少しでも認知度が高まることを期待しています。日曜日は夫が子供の世話をしてくれるし、ときには家族全員でマーケットに立ったりするんですよ。私もアパレル関連で接客業をしていたので、マーケットで人と接するのはすごく楽しいのです。マーケットに出店するのには審査に通らなくてはなりません。それぞれのマーケットに、オーガニックだとか環境に優しいだとかクリエイティブであるなどのコンセプトがあり、そのコンセプトに一致することが求められるんです。

マーケットでは柔らかい皮でできた室内履きのバブーシュ、かわいいかご、ポーチ、インテリア雑貨などを売っています。
モロッコ雑貨はオランダでけっこう見かけますが、やはり日本のクオリティとセンスが加わったワンランク上の商品として紹介していきたいと思っています。


P: 最後にモロッコについてひとこと。


モロッコ大使になれるくらいモロッコは大好きです。とにかく本当にいいところです。ショッピングが好きならマラケシュは最高。ナイトライフも楽しいんですよ。砂漠や海など自然も美しいところです。ぜひ皆さん行ってみてください。


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