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オランダでも学位のインフレ
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オランダで大学に入学し修士号を取る人は50年前にはかなり少なく、エリートと見なされていた。ところが最近では大学進学率が急激に高まり修士号までとる学生も急増している。9月から大学に入学する学生は昨年より4%増えている。昨年はコロナの影響もあり一昨年より8%も増加している。というのも、大学進学向けの高等学校(VWO)の最終試験がコロナの影響で中止され、このため無試験で大学に入学可能だったからだ。また、高校から大学へ進学する前に多くの学生が1年間の休暇をとって世界旅行などに行くことが多かったが、これもコロナ禍で不可能となり直接大学に進学していた。

大学進学者の増加の背景には、留学生の増加や人口増加があるが、最も大きな理由として社会の変化がある。昔は学問を修めたいという人たちやが大学に進学していたが、現在ではあらゆる社会層の人たちが大学を目指すようになった。学歴と所得、そして寿命に大きな関係があることが一般に広まったことで、民主化が進んだ。現在25歳から35歳のオランダ人の半数はHBO(職業専門大学)かWO(大学)の資格を持っている。

社会の変化もこの大学卒業資格者(とくに修士号取得者)を求める傾向がある。職場でのシステムが複雑化している現在、職自体も複雑化しており、高学歴者を欲す事が多い。またこれらの資格者への給与も上がり続けている。この傾向はオランダだけでなく世界中で見られる。高学歴者とそうでない人たちの所得の差は年々増え続け、社会の分断を促している。

ただオランダでは高学歴者を求める職場が国際的に見て少ないことも事実だ。たとえば、ITで修士号を持つ人材や、国際弁護士、経済学者などは、国外に職を得ることが多い。これに対し低学歴者は海外での職のチャンスは多くない。
さらに、イチゴやアスパラを採取するといった単純労働職は現在ではオランダ国外から募集しているが、そのうちロボットに取って代わる日も近いだろう。また銀行などの一般事務職もAIに取って代わり消え去ると予想される。これも、高学歴を目指す若者の増加に拍車をかけている。
(グラフはCBSから)


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一般に高学歴の人は低学歴の人に比べて健康的だというのが通説だ。野菜や果物の摂取量も多いし定期的に運動をする人が多い。ところがひとつだけ例外がある。定期的にアルコールを摂取するという人は低学歴の人に比べると高学歴者に圧倒的に多い。さらにこのグループの飲酒量は欧州でもトップだという。週に数回以上飲むという人は高学歴者の46.7%に上る。欧州全体では24%に過ぎない。

調査を行ったナイメーヘンのラットバウト大学の調査員ステファニー・アンドレも、「調査前には南欧諸国が一番飲酒量が多いと考えていた。オランダは質実剛健かつ清貧を良しとした宗教的な背景があるため飲酒量は少ないはずと見積もっていた。」と調査結果に驚いている。

最近では金曜日の仕事のあとの飲み会(Vrijdagmiddagborrel)や食事のときのワインというのが、とくに高学歴層では一般的になっている。当然不健康であることは十分承知の上でだ。さらにこの習慣は「遺伝的」要素もあると、調査員。高学歴の両親を持つ人の60%は定期的に酒類を摂取するという結果が出ている。その中でも年齢の高い女性と若い男性が抜き出ている。


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