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オランダ経済完全回復、予想以上の成長率。
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オランダ中央統計局(CBS)が本日発表した統計によれば、オランダ経済は、先月の予測を上回る成長を記録している。今年の第2四半期は第1四半期と比較し、3.8%の成長を記録、これは予測の3.1%を大きく上回った。

この急激な成長は、消費拡大と政府支出の増加によるところが大きい。先月の予測では、経済成長は消費と輸出に牽引されるとしていたが、これに政府支出が加わったため、予想以上の数字となった。ただ企業による投資は予測より若干低い。

第2四半期はコロナ規制が緩和されたことで、消費者は小売店で買い物したり、レストランで外食することが増えた。これにより、オランダはコロナ危機による景気の落ち込みを完全に脱出し、現在に至っている。

ラボ銀行によれば、オランダの経済成長は他の欧州諸国よりも速いペースで進んでいるという。おそらく第3四半期にはコロナ危機以前の水準を超えるものになると予想される。

bridgeswardによるPixabayからの画像


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オランダ経済、コロナ危機を乗り越え回復
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オランダはコロナ危機による経済後退を2度経験したが、今年第2四半期にはその2度目の後退も乗り越え、経済成長は今年第1四半期の3.1%を上回る結果となった。コロナ危機前の状態には戻っていないものの、規制緩和で成長にはずみがついている。

飲食店や小売店の再開で消費が高まっているが、2019年のレベルには戻っていない。2年前よりいまだに5%低い。ワクチンや検査など政府のコロナ関連支出も高いレベルだ。

このほか輸出は好調で2019年より9.3%高い。とくに、機械、化学製品、金属、輸送機器の輸出高が増えている。他の業種も、まだ2019年のレベルには戻っていないものの回復を見せている。例外はアートや文化関連だ。昨年比100%増だが、2019年に比較するとかなり低い。

人手不足は続いており、求人数が求職者を上回っている。これは過去50年で初めての状況である。

オランダ経済回復で深刻な人手不足
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コロナ危機による一時的な経済悪化から回復したオランダだが、これによる人手不足が深刻な状態になっている。雇用保険局UWVの7月末の求人のうち従業員が確保できなかったケースが16.5%となっている。

人手不足はオランダではここ数年続いているが、これほど高いのは初めて。雇用市場を調査したABNAmro銀行は、この状態はしばらくは続くと見ている。また、飲食業の人手不足はかなり深刻だが、現在では他の業種にもこれが拡大している。エネルギー、農業、食品、医療、建設業での雇用確保はかなり難しくなっている。具体的には、自転車による配達員(89%不足)、歯科衛生士(78%不足)、清掃従事者(74%不足)などが大幅な不足状態だ。

コロナ危機で企業活動は大きく鈍化したものの、人手不足は続いていた。政府が従業員の給与を補償するという助成金制度(NOW)のおかげで、企業は従業員解雇を免れたので、失業率は3.8%と低調が続いてきた。今企業の活動が活発化し、この人手不足に拍車がかかっている。

これを解消するためには、例えば在宅勤務を奨励するなどが上げられる。職場までの通勤距離によって就職を躊躇している人も在宅なら仕事ができるからだ。またNOW制度の終了で、解雇される人や倒産する会社が増える可能性もあり、これらが求人を埋めることも考えられるが、これにも限りがある。


オランダ経済政策分析局、今年の経済成長はマイナス5%
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オランダ経済政策分析局(CPB)は17日朝マクロ経済見通しの草案を発表した。ハーセカンプ局長によれば「コロナ危機はこれまでにない経済的な打撃」だという。草案によれば2020年の経済成長はマイナス5%と予測されるが来年度には3%のプラス成長が見込まれる。ただし失業率は来年度には7%にまで上がる。政府はCPBのマクロ経済見通しを9月に発表される予算案(Milioenenota)の基礎として使用する。

今回の草案は、政府による支援策は10月からは適用されず、大規模なロックダウン(接触制限)はないというシナリオに基づいている。しかしロックダウンが実施されるという想定に基づいた別の悲観的シナリオでは、2021年も経済は後退し失業率は10%に上ることが描かれている。今回の草案はCPBが6月に発表した「マイナス6%成長」というものより若干楽観的見通しとなっている。

ハーセカンプ氏は5%の経済縮小でも他の欧州諸国に比較すると打撃は少ないと述べている。しかしながら予測されている景気後退には備えるべきだとし、失業と倒産による経済的な打撃はこれからやってくるとコメントしている。さらに、コロナ危機による影響はこのGDPの数値だけでなく、これを超えた「生活の質」にも注目すべきだ同氏。例えば祭典やイベントの中止、家族や友人との交流制限といった数値に現れない影響である。

オランダ経済成長マイナス8.5%、過去最大の縮小
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今年の第2四半期のオランダ経済は第1四半期と比較し8.5%縮小した。中央統計局(CBS)チーフエコノミストは「この縮小は景気後退(recession) だと片付けられるようなレベルではない。2期続けての縮小で経済は10%後退した。これは1930年代の大恐慌時を上回る」とコメントしている。

国民総生産(GDP)の低下は消費の減少が大きな要因となっている。とくにロックダウンにより大きな被害を受けた文化、リクレーション(旅行など)、運輸(航空など)そして飲食業の縮小は目立つ。第2四半期(4月から6月)の消費は前四半期(1月から3月)に比較し10%減少、投資も12.4%減少している。

CBSはしかし、この経済後退はロックダウンだけが原因ではないと分析している。最初はコロナウィルスによるロックダウンが大きく影響していたが、飲食店が再開した現在でも混み合う店は多くない。消費者はいまだにウィルス感染を恐れ外出を自粛している。
輸出経済に頼るオランダだが、世界中に拡大したコロナ禍で、貿易も大きく後退した。そして観光客やサービスの輸出が途絶えたことも痛手となっている。

しかし欧州全体から見るとオランダの経済の縮小はまだましなほうだ。ユーロ域の平均より縮小率は低いだけでなく、隣国であるドイツ(10.1%)やベルギー(12.2%) そして英国(20.4%)に比べるとその衝撃は少し軽い。
(グラフはCBS)

2020年のオランダ経済成長マイナス6%に、その後は回復
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オランダ経済は今年6%の縮小が予測されている。本日、オランダ経済政策分析局(CPB)が発表した数字によれば失業率は5%へと上昇し、来年には経済成長は見込まれるものの失業率は増え続けるという。

この数ヶ月のコロナウィルス規制によりオランダ国内での経済活動は10−15%縮小している。将来の展望については不確定要素が多いため、CPBは複数のシナリオを用意したが、ベースシナリオによれば、今年の成長率はマイナス6%、来年は3%上昇する。ただし失業率は来年には7%にまで増加しそうだ。CPBはこのベースシナリオより楽観的なものと悲観的なものも作成している。
今後、住宅、建設、エネルギー分野などの投資の活性化で成長は期待できるとCPBは分析している。

さらにOECD(経済協力開発機構)の調査では、世界経済はマイナス6%に落ち込み、失業率は9%にまで増加するとしている。ユーロ圏の成長率はマイナス9.1%から11.5%で、コロナ禍の打撃を最もひどく被ったイタリアやフランスではマイナス14%にまで落ち込むと予測している。
(画像:CPB)

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