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ウクライナ難民、4300人がすでにオランダで就業
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ウクライナからオランダへ避難してきた人は約37,000人(4月14日の統計)。このうち4,300人以上のウクライナからの難民がオランダで仕事を見つけている。人手不足で店を閉めるほど雇用が逼迫しているオランダで、仕事を見つけるのは難しくない。とくに英語を話す人が多いウクライナ人は引っ張りだこなようだ。

企業主はウクライナ難民を雇用する際には雇用保険局(UWV)に登録する義務がある。4月の第一週で約550名が登録されていて、この数は増え続け、第3週には1550名、第4週には1350名がUWVに登録されている。このうち40%は派遣会社経由の就職。職種は、清掃や倉庫内での仕事が多い。このほか、農業や飲食店、サービス業や輸送業での就業も多い。
地域的にはアムステルダム周辺が最も多く12% 次がハーグ近辺。このほかハウダ、ライデン、ズーテルメールなどで仕事を見つけている。

通常、難民を雇う場合には雇用主は就業許可を申請せねばならない。しかしウクライナ難民に関してはこの就業許可申請は不要だと、EUが例外を決定している。ウクライナからEUへ避難してきた人は、面倒な手続きや書類の申請なしに就業できる。オランダでもこの申請は不要だが、雇用保険局への登録が必要だ。ウクライナ難民はオランダ政府から住居や生活費の支給があるので、就職の必要はないが、やはり働きたいという人が多いようだ。


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ウクライナ難民、38人がオランダの学校で教師申請
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ウクライナから避難してきた人は4万人近い。ほとんどが女性と子供と老人だが、このうち38人の現職教師がオランダの学校での教師として就職を申請している。すでに2人は許可がおりている。ウクライナ人がオランダで教職につくには、ウクライナの教師免許をオランダの教育執行機関DUOで認可される必要がある。ほとんどの免許はオランダで教師アシスタントとして働くには問題ないという。ただし、英語での授業はウクライナ人でも可能だが、オランダ語での授業は言語をマスターしていない限り無理である。

ウクライナ難民は4月1日からオランダで自由に働くことができるようになった。学校もウクライナ難民が就業する際に就業許可を申請する必要がない。ただし雇用保険局(UWV)に登録する義務がある。4月14日時点ですでに4300人がオランダで就業している。

オランダの学校に入学申請している子供は9,277人。2週間前には7,300人だったが、この数は増え続けている。オランダにやってきた義務教育の年齢に達しているウクライナ人の子供は約15,000人いる。子どもたちは移民学校(Nieuwekomersschool オランダ語ができない子供が語学を習う学校)に行くか、通常の学校に入学する。このほかにも各地で子供にオランダ語を教える教室が開かれている。移民学校以外の一時的なオランダ語教室ではウクライナ語の授業も行うことが可能だ。

5月からウクライナのビールが店頭に
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世界最大のビール醸造会社である「AB InBev」社(本社ベルギー)は、5月の初頭からウクライナのビールブランドである「チェルニグフスケ(Chernigvske)」をオランダでも販売すると発表した。バーなどの飲食店だけでなくスーパーマーケットでも購入できる。利益はすべてウクライナの難民救助に寄付される。

このブランドはウクライナ国内3ヶ所に醸造所があるが、戦争のため操業が停止している。このためビールは欧州の他国で製造するが、ウクライナ国内と全く同じ材料と醸造法だと、AB InBev社。ウクライナのビールを飲んでウクライナの難民を助けようというアイディアは、チェルニギフスケのマーケティング・ディレクターであるアナ・ルデンコさんが発案。彼女は現在ベルギーに避難している。

チェルニギフスケはウクライナで最も人気のあるビール。アルコール度4.8%のピルスナーである。先月にはすでに英国でも販売している。同社はロシアでもトルコの企業と共同で醸造をしている。Ab InBev社は、このトルコのパートナーを通じて、ロシアで最も有名なビール「Bud」(これも同社の製品)の販売を停止するよう要請している。

ウクライナ大統領、オランダ下院にて演説
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ウクライナのゼレンスキー大統領は31日朝、オランダの下院にてビデオによる演説を行った。ゼレンスキー大統領はこれまでに米国、日本、オーストラリア、カナダ、ノルウェーなど13カ国で同様な演説を行っている。演説でウクライナへの国際的な支援を得るのが目的である。

演説でゼレンスキー大統領は、「オランダはガスを含めロシアとの取引をすべて中止すべきだ。」と主張。ロシアからガスを購入することでプーチン大統領の戦争に財政的に加担しているとし、「強い制裁で、ロシアがヨーロッパとの戦争を行う資金が枯渇するよう仕向けて欲しい。」と懇願した。またゼレンスキー大統領は、オランダがウクライナに武器を供給するよう呼びかけた。

演説の中で大統領はオランダが過去に経験した悲劇を引用した。1940年にロッテルダムが大爆撃を受けたこと、そしてオランダ人が多く乗っていたマレーシア航空機MH17がウクライナ上空でロシア軍により撃墜されたことを引き合いに出し、「行為は許されない。命令を下した者が責任を取らねばならない。」と語った。さらにゼレンスキー大統領は450年前の1572年4月1日について言及した。このとき、海の乞食と言われていたオランダ人がデン・ブリールから(オランダを占領していた)スペイン人を追い出している。「明日はオランダ人がこの450年を祝う日だ。450年前の専制政治を終了させ、寛容と多様性をヨーロッパに生み出したのだ。その寛容と多様性が今攻撃を受けている。」と、スペインに占領されていたオランダをロシアから攻撃を受けているウクライナに例えた。

ゼレンスキー大統領は、ウクライナのEU加盟を望んだが、ルッテ首相は演説後の記者会見でEU加盟については否定的だった。EU加盟は旧ユーゴスラビアの地域の不安定性につながる可能性があるというのが、ルッテ首相の考えである。

人手不足のオランダ企業、ウクライナ難民歓迎
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ウクライナからの難民はすぐにオランダの労働市場に参入できそうだ。長引く人手不足に悩む企業はウクライナの労働者を手放しで歓迎している。

ロシアのウクライナ侵攻で、すでに数百万人のウクライナ人が国外に避難している。ABNアムロ銀行は、10万人から15万人の難民がオランダにやってくると想定している。「このうち半数の5万人から7万5千人はすぐにオランダの労働市場に参加できそうだ。」と見ている。
オランダの現在の求人数は38万7千人。ウクライナからの難民はこの不足を少しは埋めることができそうだ。同銀行によれば、現状ウクライナ人は高校卒業後83%が高等教育(大学など)を受けており、これはオランダより高い割合だ。

今の所雇用者はウクライナ人の就業ビザを申し込まねばならないが、政府は簡素化を計画している。実際、今週の金曜日からウクライナ難民を雇用する場合には雇用保険局(UWV)に申請するだけですぐに就業が可能となる。

ただUWVによれば、すべての業種で簡単に就業できるわけではない。とくに人手不足で悩む医療介護分野では条件を満たすのが難しい。これと反対に技術職では就職が容易いことが多い。ウクライナでは技術教育に力を入れているという。

オランダ王室、ウクライナ難民に城を提供
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ロシアによるウクライナ侵攻により、オランダにも多くのウクライナ人の難民が到着している。国が用意している難民保護施設の他にすでにオランダの1,700家族が自宅へのウクライナ難民受け入れを申し出ている。

オランダのウィレム・アレクサンダー国王とマキシマ女王は昨日、ウクライナ難民を受け入れると発表した。4月半ばからアペルドールン近くにあるアウデ・ロー(Slot 't Oude Loo) 宮殿が難民センターとして開放される。

アウデ・ロー宮殿はアペルドールンのヘット・ロー宮殿のある公園内にある城。正式には国家が管理するものだが、70年代から王室が賃貸している。ここに難民を受け入れる合意は、ウィレム・アレクサンダー国王の依頼により、所有者である国営不動産管理局、難民受け入れ中央組織、ヘルダーランド州、そしてアペルドールン市が決定した。先週には、ベルギー王国のフィリップ国王とマチルデ女王が難民受け入れを発表している。

ホストファミリーに滞在するは人には毎週135ユーロが給付される。市町村の難民受け入れ施設にいるウクライナ人は毎週60ユーロを受け取ることになっている。

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