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タバコ一箱40ユーロに値上げか?!
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オランダでは若者の間の喫煙が減らない。政府は2025年からタバコの値段を徐々に上げていき、2040年までには1箱40ユーロ(5500円)にしたい意向だ。

ファン・オーイエン健康省副大臣は、2025年から毎年2ユーロづつの値上げを計画していると発表した。現在1箱8ユーロ(約1000円)なので2040年には40ユーロになる計算だ。ファン・オーイエン副大臣の計画は2018年に結ばれた国家予防協定の一環である。この協定では2040年には喫煙者は成人の5%に留めるのを目的としている。現在オランダでは成人の20%がタバコを吸っているか一度は喫煙経験がある。すでに物品税の値上げは決定しており、2025年には一箱10ユーロになる。
この値上がりは若い人たちにはかなりの負担となるため、健康省は喫煙者は減ると見込んでいる。

オランダ以外の国でも喫煙を減らすために価格の値上げを試みている。オーストラリアでは2013年から毎年タバコの値段を12.5%上げている。現在1箱26ユーロ(約3500円)だ。英国やアイルランドそしてフランスでもすでに1箱10ユーロを超えている。唯一オランダより安いのはベルギーとドイツ。両国とも近い将来の値上げの予定はないが、オランダが値上げに踏み切れば値上げを考慮すると見られている。

ただ、スペインなどまだタバコが安い国も多いため、旅行で大量に買い付けてきたりする若者も多い。また海外から買ってきた安いタバコを闇で売る店もあり、トルコピザ屋で1箱5ユーロで買っているという者もいる。


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オランダ、来年から駅構内でのタバコ販売中止
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オランダ鉄道(NS)は、来年1月1日から駅構内にあるAH To Go(スーパーのアルバートハインのミニショップ)でのタバコ販売を中止する。駅内の店舗でのタバコ販売は不要であり時代にそぐわないという判断から。さらに4月からは駅内のキオスクなどの店舗でのタバコ販売も廃止される。

「列車内でタバコを吸うのが禁止されたのは2004年。さらに今年の10月1日から駅構内そしてプラットホームでの喫煙も禁止された。この状況で駅構内の店舗でのタバコ販売は不要だし、タバコを販売しないことは社会的責任である。」とオランダ鉄道。

オランダ政府は、喫煙者を減らすために2024年からスーパーマーケットでの、紙巻きタバコやその他のタバコの販売を禁止すると発表している。



タバコ製造4大企業 オランダ経由で税回避
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世界最大のタバコ製造企業4社はオランダのペーパーカンパニーを通して租税回避を行っていることが、NRC紙のInvestigative Deskの調査で判明した。4社合計で毎年75億ユーロがオランダに送金され課税を逃れている。

「フィリップ・モリス」、「ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)」、「ジャパンタバコ」そして「インペリアル・ブランド」は、オランダの税優遇措置を利用して、他国での売上がオランダ経由でより少なく課税されるという手法を使っている。4社はそれぞれ別の複雑かつ巧妙な方法をとっているが、例えば外国での利益を減らすために非常に高い金利で子会社に貸付を提供するといった手法などが含まれる。税負担を軽減するために、配当も優遇措置のあるオランダを経由する。 NRC紙の調査部は上記4社すべてがこの「配当ルート」を使用していると結論づけている。

オランダ税務当局は世界最大のタバコ会社BATに対し、オランダを通じて莫大な税回避を行っているとし、12億ユーロの追徴と罰金を要求し、現在訴訟中である。

多国籍企業が税優遇措置を利用しオランダにペーパーカンパニーを設立することは有名だ。2年前の統計では約12000社のペーパーカンパニーが登録されており、国際社会からはしばしばタックスヘイブン(租税回避地)とみなされて非難されている。
4社は、配当金、利子そしてロイヤリティの支払いをオランダ経由で行うことで、合計75億ユーロ(約9000億円)を税回避しているとNRC紙。これは、税の回避に関する国際的な規則が欠如しているために可能なのだという。
これに対しタバコ会社は、事業を行っているすべての国の税法を遵守していると述べている。

オランダの駅でのタバコ販売と喫煙が禁止に
オランダ鉄道NSは4月1日から駅構内でのタバコの販売を禁止する。さらに、鉄道インフラ会社であるプロレイルと共同で、年末までにホームにある喫煙エリア(Rookzone)も撤廃する計画だ。オランダは2040年までに完全に喫煙をなくす計画だが、今回の鉄道会社による決定もその一端である。

4月1日から全土にある駅構内136の店舗からタバコが消える。現在キオスクとStationsHuiskamerという店舗でタバコを販売しているが、これらがタバコを販売しなくなるだけでなく、今後新しく駅構内にできる店でもタバコ販売は禁止される。このほかにも、駅構内では本屋のAKOやミニスーパーのAH to Goなどでタバコが販売されているが、NSはこれらのチェーン店とも現在話し合いを進めている。

オランダ全国の駅のホームには390の喫煙エリアがあるが、プロレイル社は現在この表示取り壊しを進めている。オランダ鉄道とプロレイルは、オランダ全国の駅で10月1日からは完全に禁煙となると期待している。

オランダ税務当局、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ社に10億ユーロ課税
オランダ税務当局は、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)に10億ユーロを課税した。BATは、キャメル、ポールモールやラッキーストライクなどを製造するタバコ企業。オランダNRC紙の調査によれば、同社が2003年から2016年までの間にアムステルフェーンにある持株会社を通し所得税を回避していたという。

税務当局は2015年にBATロンドン本社に3100万ユーロを課税した。しかしBATが支払いを拒否したため金額は罰金を含め10億ユーロにまで上がった。この徴税金額はオランダ税務歴史上最高額だという。ただし、3100万ユーロから10億ユーロへの加算経過について税務当局は明らかにしていない。BATはオランダ税務当局の課税に不服を申し立て裁判に持ち込んだ。裁判は数年続くと見られている。

アムステルフェーンに設立されたBATホールディングスは、2017年度の純資産100億ユーロを計上している。この会社を通し18億ユーロが英国の本社ウェストン・インベストメント社に流れている。この18億ユーロ(16億ポンド)の所得に対しウェストン社は1%である160万ポンドの所得税のみを収めていた。アップル、スターバックス、イケア、そしてナイキなどオランダの税制を利用して税回避のために持株会社を設立する多国籍企業は多い。 しかし今年の3月、欧州議会はオランダを「租税回避国(Tax Haven)」と非難した。この批判を受けオランダでは税制改革が行われており、他の多国籍企業にも過去に遡って課税が行われている。

オランダのガン専門病院、タバコ会社を提訴
アムステルダムにあるガン治療を専門とする病院アントーニ・ファン・レーウヴェンフック病院(AVL)は、オランダのタバコ製造起業4社を相手取り、深刻な虐待という嫌疑で訴えを起こした。AVLの理事長であるレネ・マデマ氏は「AVL病院では毎日患者さんを全力で治療し看護している。同時にタバコ会社は発がん性だということを承知でタバコを依存症になるよう仕向けている。」と訴えている。

AVLは以前から政府に対し肺がん撲滅のための禁煙運動の推進を訴えていたが、喫煙の根本の原因はタバコ産業にあるとして今回の刑事訴訟となった。病院側がいくら予防や治療に専念しても、タバコ会社が販売に力を入れるため「蛇口を開いたままのモップかけ」状態だ。オランダで初めてタバコ会社を提訴したAVL病院は、他の病院や専門医もこれに続くよう呼びかけている。

今回の訴訟を担当している弁護士フィック氏によれば 、ニコチンがいかに依存性があるかについてさらなる研究を進めるべきだとしている。同時にこれを承知で利益のみを眼中に生産を続けるタバコ企業は犯罪だと断言。とくに開発国での貧困者に対するタバコ販売拡大活動にいたっては大罪だとコメントしている。

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