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ミシュラン星はエゴ、緑の星はエコ?
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レストランの格付けを行っているミシュランは、2020年から星だけでなく、グリーン・スターという格付けを追加した。グリーン・スターは、持続可能なガストロノミーに対し、積極的に活動しているレストランにつけられるもの。
星付きでさらにグリーン・スターがついたレストランは、通常よりも早いうちに予約が埋まるほど人気が高い。
ナイメーヘンにある「De Nieuwe Winkel」は昨年一つ星に加え、この緑の星を授与されている。シェフによれば、顧客のサステイナビリティに対する意識は毎年高くなっている。

今年はオランダでも新たに3軒にグリーンスターがついた。2星にグリーンがついたアムステルダムの「Flore」、ユトレヒトの「Heron」そしてヴァータリンゲンの「Tripytyque」である。ミシュランは、サステイナビリティだけでなく、地元産でかつ季節にあった食材を使っているか、環境に優しいか、廃棄物が少ないかなどをチェックする。

すでにグリーンスターをとっているルールモンドにある「One」によれば、緑の星つきレストランはロックダウン中から急激に人気を得ているという。このレストランは自分の畑で野菜を栽培している。また予約時にメニューを選んでもらうことで、無駄な廃棄物を減らすことができるとオーナーは語っている。

アムステルダムの「Balenius」も大きな野菜畑を所有している。このオーナーもコロナ危機が顧客のサステイナビリティに対する意識を高めたとコメントしている。「ただの星はエゴ的だが緑の星は社会的だ。」という。この店は過去13年間、食材だけでなく、洗剤からパッケージそして建物にまでサステイナビリティを意識している。

オランダのグリーン・スター付きレストラン

・アムステルダム「De Kas」
・アムステルダム「Bolenius」
・アムステルダム「Flore」
・ユトレヒト「Héron」
・ヴァータリンゲン「Tripytyque」
・デュッティンヘム「Lokaal」
・ナイメーヘン「De Nieuwe Winkel」
・ルールモンド「One」
・スヒネン「 Aan Sjuuteeänjd 」
・ズウォレ「De Librije 」
(画像はRestaurant De Kasから」


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オランダ、新たに14のミシュラン星レストラン
17日、2019年版のミシュラン・レストランガイドが発表されたが、オランダでは新たに1つ星レストランが12軒、2つ星が2軒加わった。ゼーランドにある「Inter Scaldes」とファーセンにある「De Leest」そしてズウォレの「De Librije」は3つ星を保持した。

オランダ全土で2つ星レストランはこれまでの17軒から19軒に増えた。2018年4月に開店したばかりのレストラン「Sebero」が、1つ星を通り越して2つ星を得たことも話題を呼んでいる。1つ星レストランも12軒増加し、合計85軒となり、オランダでミシュラン星付きレストランは合計107軒を数える。

ミシュランガイドの国際ディレクターであるプレネールさんによれば、オランダのレストランはクリエーティブであり、市場も急速に拡大しているという。「オランダのシェフは外国に旅行したり修行したりと国際的な経験が豊かで、新しいものに興味を示し意欲的」と評価している。海外で新しい食材を発見したり調理法を学びオランダに持ち帰り、新しい料理をクリエートするのが得意だ。食文化では誇れるものがあまりなかったオランダだからこそ、伝統にとらわれない新しいものを生み出しているのだろう。

ミシュランの評価に疑問、毎年評価文は変わらず
先週発表されたミシュランのレストランガイド。オランダでは星付きレストランが増えるなど、食文化の進化が顕著である。しかし、このレストランガイドのバイブルとも言えるミシュラン・ガイドの評価に疑問を呈する声も上がっている。
実際に調査員が来て調べているのかという疑問である。たとえば2017年度版を見るとアムステルダムでは67店が載っているが、このうち58店の評価文は2016年版と一字一句変わっていない。メニューの内容を大幅に変えたのに、載っていないメニューまで書かれているなど、レストランから苦情が出ている。

例えば今年星を失ったアムステルホテルのラ・リーブだが、「すばらしい雰囲気とインテリア、そして最高のワイン・コレクション。モダンでアジアンテーストを取り入れた料理。」という昨年度と全く同じ評価文。このレストラン、オランダでは過去数年にわたりトップ・レストランの評価を得ている。なぜ星を失ったのか、全く理解できないとシェフ。
また別のアムステルダムのレストラン「ヤスパース」では、ガイドに載っているスペシャリティ「ポーチドエッグとアスパラガス」「トリュフとハーゼルナッツのタペナード」などが数年変わらないという。もうこのメニューは載っていないはずなのにおかしいとシェフ。

さて、ミシュランの調査員は実際にレストランに出向き食事をしているのだろうか? 前ミシュラン・ベネルクス編集長ファン・クラーネンブルック氏の書いた回想録によれば、調査員はベネルクスだけで3000軒のホテルとレストランに出向いているが時間がないため、2年に1度が精一杯だという。他の専門家によれば、内容が変わっているのは全体の12−15%に過ぎない。これに対し別の有名レストランガイドである「ゴー・ミヨー」は評価の信用度が高いという専門家もいる。


オランダ、ミシュラン星付きレストランの衛生問題
ミシュラン星のついた高級レストランは衛生面でも完全だと思いがちであるが、実際のところそうではないようだ。星付きレストランの5店に2店は衛生面で問題があるとしてオランダ食品管理局(NVWA)から警告を受けている。問題が一番多いのが害虫、食品貯蔵そして調理場の衛生管理である。

オランダでミシュラン星が1つ以上ついているレストランは107軒ある。2012年からNVWAは79軒のレストランで合計133回の抜き打ち検査を行っている。NVWAは検査したレストランの名前は公表していないが、問題がなかったレストランは30軒のみ。18軒で衛生上の問題が見つかり、さらに31軒では問題が深刻で警告を受けている。警告を受けたレストランは2度目の検査で問題点をすべて解決していなければならないが、ほとんどの場合解決済みであるという。

しかし2度めの検査でも問題が見つかった店が2軒あり、罰金が課せられている。調理場にあるパンの上でネズミが目撃され貯蔵室ではネズミの糞が見つかった店。もう一軒では作り置きのブイヨンの賞味期限を切れていた。
この報告を受け、消費者連盟(Consumentenbond)は、NVWAの検査結果をレストランの名前とともに公表すべきだと主張、健康省のスキッパー大臣も飲食業界と話し合い、サッカーのような罰則制度を取り入れたいとコメントしている。


ミシュラン星シェフ、フライドポテト・チェーンを開始
ミシュランの3星を獲得しているオランダ人シェフ、セルジオ・ヘルマン(Sergio Herman)は、6月3日ハーグにフライドポテト店「フリッツ・アトリエ(Frites Atelier)」を開店する。ハーグの他にアムステルダム、ユトレヒト、アーネムでの店も準備中である。ヘルマンは、2005年にゼーランド州のレストラン「アウド・スライス(Oude Sluys)」でミシュラン3星を獲得。その後、アントワープに「ジェーン(Jane)」、ベルギー国境の近くの海辺カッドサンドに「ピュアC(Pure C)」を開店している。

「フリッツ・アトリエ」のフライドポテトは、オランダのゼーランド産のじゃがいもを使い、添加物なしのソースがつく。ポテト以外にも野菜料理も出すという。この高級志向ポテト店は、インテリアや制服のデザインに有名デザイナーを使っている。さてミシュランポテトの価格だが、250グラムで3.5ユーロから6ユーロと、通常の店に比べると若干高め。ソースやトッピングの種類によって価格は変わる。野菜料理は5ユーロから7.5ユーロ。

2015年ミシュラン星、オランダはランクをキープ
高級レストランが増えているオランダだが、2015年版のミシュラン・ガイドでも3星レストランはズウォレにあるDe LibrijeとファーセンにあるDe Leestがその地位を保持した。また新しくアムステルダムにできた高級ホテル、ウォルドルフ・アストリア内に店を構えたDe Librijeの姉妹店も早々に星を獲得している。2つ星も2店増え合計19店となっている。オランダのミシュラン星レストランは合計で79軒となった。

最も注目を浴びているのが、アムステルダムのホテル・オークラ。ホテル内の3軒のレストランがすべてミシュラン星を獲得している。フレンチのCiel Bleuが2ツ星、鉄板焼き山茶花と山里がそれぞれ1ツ星にランクされている。

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