ニュース

光熱費の新規契約、年間4000ユーロ上昇
gaslicht.png
今、新規に光熱費を契約すると平均で1年に6,500ユーロになる。これは昨年より4,000ユーロも高い。

光熱費は昨年5月から上昇していたが、ロシアのウクライナ侵攻後はこれに拍車をかけた。光熱費比較サイトGaslicht.comによれば、エネルギー費はここ7ヶ月これまでに見ない異常な価格となっている。低価格で固定契約をしてきた人たちもこの契約期間が切れて、新しい契約を結ばねばならなくなる。その場合この高い価格が適用されることになる。また変動契約の世帯は、世界情勢によるエネルギー価格の変化を毎月身を持って知らされている。

Gaslicht.comによると「現在、エネルギーの卸売価格は通常の 8 倍から 10 倍になっている。昨年は 1 キロワット時の電気代が 20ユーロ セントだったが、現在は 50 セントから 70 セント。1 立方メートルあたり 80 セントだったガスの料金は、すでに 2.50 ユーロ以上に上昇している。」

これにより新規の光熱費契約は、昨年よりもかなり上昇する。この比較サイトによると、8 月 1 日のガスと電気の年間契約では、年間平均で 6,466 ユーロ。光熱費の VAT 減額は含まれている。昨年同時期の新規契約は 2,308 ユーロだった。
この値上がりは国民生活に支障をきたすと、政府は来年の1月まで一時的にエネルギーの付加価値税を 9% に引き下げている。低所得者は 1,300 ユーロのエネルギー手当も利用できる。


関連記事

光熱費上限導入、でもいったい支払いはいくらに?
athome.jpeg
政府は高騰するエネルギー費に対応し、光熱費に上限を設ける措置を発表した。しかし、あくまでも「平均的な使用量」という上限であって、実際にはいくら支払うことになるのか? ガスは年に1200キューブ、電力は2400kwHという上限以内の使用量だとキューブあたり1.50ユーロ, 1kWhあたり0.7ユーロとなる。これを超える分は市場価格(契約会社により異なる)が適用される。以下はこれに基づいた世帯のサイズや家の状況によるおおよその見積もりである。もちろん家の断熱状況にもよるが、これは考慮されていない。

例1: フラット(マンション)に一人住まい
ガスは年間800キューブ。電力は1800kWhと想定すると、両者とも上限以下。ガスは 年間800 x 1,50 = 1200ユーロ。電力は1800 kWh x 0,70 = 1260ユーロという計算で、合計2460ユーロ。月割りにすると205ユーロとなる。

例2:ローハウスに住むカップル(角の家ではない場合)
平均でガスは年間1120キューブ。電力は2810kWhだとする。上限まではガスで1120 x 1,50 = 1680 ユーロ。電力で2400 x 0,70 = 1680 ユーロが適用される。上限を越えた分に関しては市場価格が適用されるので、契約会社により料金は異なるが、年間で超過分を344.4ユーロとする。年間で合計3704,80ユーロとなり、月に308.70ユーロの負担となる。

例3:4人家族で一軒家(あるいはローハウス角の家)に住んでいる場合
ガスは年間2050キューブ、電力は3940kwHだと仮定する。
超過分は例えばエッセント社の料金に従うとガスが年間1293ユーロ、電気が3383ユーロという計算になり、上限+超過分で年間8156ユーロ。月割にすると680ユーロが課せられることになる。

高騰する光熱費、政府は上限設定について討議
electricityprice.png
オランダ政府は高騰する光熱費対策を先週から討議を進めていたが、本日月曜日も解決策を求め話し合いを続ける。日曜日にも連立党首による会合はあったが合意には至らなかった。関係者によれば、エネルギー費の上限を定めるというものだったが詳細は明らかにされていない。

情報筋によれば、平均的な光熱費使用量まではウクライナ戦争開始以前の価格で支払い、ある一定の使用量を越えた場合には実際の料金を払うというシステムが検討されている。戦争開始によるロシアからのガス・石油供給制限でエネルギー価格やガソリンは高騰している。

ただその一定量というのがどの水準になるかはまだ決定していない。ただ9月に野党の緑の党と労働党が提案した水準に近づく可能性が高い。1500キューブのガスと3300KWHの電気を上限とし、そこまでは旧料金が適用されるものとするというのが、野党の提案だった。

気候・エネルギー担当のイェッテン大臣は、この案を「非常に建設的」とコメントしたが、今年中にこの措置を導入するのは難しいも語っている。特に小規模なエネルギー供給会社は、この措置を実施するのが難しい。

政府は、この冬請求書を支払うことができず電力を遮断されるということはないことはすでに約束している.。ただしこれをどのように調整するかについてまだ具体案には至っていない。一方顧客による支払金額が減り始めた場合にトラブルに巻き込まれないよう、エネルギー会社向けのファンドまたは貸付といった措置も検討している。

光熱費7月からさらに値上げか?!
energyprice.png
エネルギー会社エッセント社は、7月から変動制料金を25−30%値上げする。家のサイズや光熱の使用量にもよるが、1ヶ月25から90ユーロ、平均49ユーロの値上がりが予想される。エッセント社(Essent)は、バッテンフォール社(Vattenfall)とエネコ社(Eneco)と合わせてオランダのエネルギー市場の4分の3を占めているが、バッテンフォールとエネコがどのくらい値上げを計画しているかはまだ不明だ。

固定料金契約をしている世帯はそれほど影響がないが、変動制料金で契約している世帯にはかなりの支出となる。とくに、新規にエネルギー会社と契約する人には恐ろしいほどの料金が課せられる可能性が高い。
光熱費の値上がりは主としてガス料金の値上げが原因だ。エネルギー会社は1年契約でガスを供給元から購入するため、昨年のガス料金には2021年後半の大幅なガス値上げは反映されていない。しかし今年のガス料金には、この2021年後半の値上げが大きく影響している。

昨年末のエネルギー会社のガス購入費用はコロナ危機中に比較し4倍になっている。これはロシアからのガス供給の減少が大きな要因である。ロシアによるウクライナ侵攻が始まったとたんにメガワット時あたり120ユーロ以上になった。戦争が終わらない限り、値上がりは続く。

以前はエネルギー会社が顧客獲得のため価格競争をしていたが、今エネルギー会社を変更するのは得策ではない。どの会社も供給に関して先が見えない状態で、どこでも値上がりは必須。それよりも省エネや断熱などを行うほうが光熱費削減に役立つという。
政府は7月から光熱費にかかる付加価値税(BTW)の値下げや、低所得者への800ユーロの助成金を計画している。

エネルギー代の高騰でガソリン税と光熱費のVAT引き下げ
gasstation.jpeg
エネルギー危機とウクライナの戦争が引き金となって、光熱費だけでなくガソリン代もうなぎのぼりだ。1リットルあたり2.5ユーロというこれまでにない高価格となり、給油を躊躇したり車を使わない人も増えている。
ヨーロッパで最も高いと言われるオランダのガソリンやディーゼルの価格の大半が税金である。(下記リンク参照)政府は4月1日からガソリン代に含まれる物品税を引き下げると発表した。引き下げは一時的な措置で、12月31日まで継続される。ガソリンやディーゼルの物品税引き下げにより、ガソリン代はリットルあたり17セント、ディーゼルは11セント下がる。ただし価格に含まれるVATは変わらない。

さらに7月1日から光熱費(ガスと電気)に課せられている21%のVAT(付加価値税)が、一時的に9%に下がる。政府は、燃料と光熱費の税金引き下げに、合計28億ユーロの支出を計上している。また80万世帯の低所得者は600ユーロの光熱費補助を受け取ることができる。この補助金は市町村経由で支払われる。

光熱費や燃料の急激な値上がりによる購買力の低下に対し、政府が税金引き下げや補助金支払いをするのはかつてない。またこのようなスピードで対応するのも異例のことだ。明らかに政府がこれを非常事態と捉えており、国会での決断も速かった。ただ、この値下げや補助金がどれだけの効果があるのかはまだ不明だ。

ポートフォリオ・オランダニュースは2004年から17年間、読者のみなさまに無料で記事を提供させていただいてきました。 広告主様による財政援助や読者のかたによる寄稿などで、これまでの間無事にニュースを発行することができたこと、心からお礼申し上げます。 今後も正確で迅速そして皆様のお役にたてるニュースを配信続けるため、ご支援をお願いしております。 以下のフォームから寄付ができます。クレジットカードだけでなく、銀行カード(オランダ、ベルギー)そしてPaypalでもお支払いができます。銀行カードの場合には支払いページで「Direct Debit」を選びます。どうぞよろしくお願いいたします。