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ドロンテンで認知症の人たちのための遊歩道が完成
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オランダでは認知症の人たちへの理解が進んでおり、認知症カフェなど施設も充実している。フレーフォラント州にあるドロンテンでは、認知症の人たちのための遊歩道が完成した。遊歩道は、施設からショッピングセンターまで続いている。途中、標識はほとんど見当たらないが、道路を渡る場所はどこも同じ形態になっているので迷わない。溝もすべて同じ深さだし、自転車道も完備している。

遊歩道の途中には4ヶ所に休憩用ベンチも用意されている。ベンチは明るい緑色で見つけやすい。ドロンテンにあるアルツハイマー・カフェで働くヘルムスさんによれば、「認知症の人は見つけやすいことがとても重要なので、このほかにも花など認識しやすいものを設置するといい。」という。

ドロンテン市では道路を修復しなければならなかった時に住民たちにアンケートをとった。その結果、認識しやすいだけでなく、静かで安全なルートを確保することが必要だと判明した。道路を利用している人は「明らかな改善。とくに安心して交差点を渡ることができる。」と話している。「以前はタイルにつまづいたりしたが、今ではスムーズだ。」という。

東部のエンスヘーデ市でも、認知症の人に優しい横断歩道を敷設している。明るい色に塗られていて、歩道と同じ高さに作られている。車椅子や歩行補助機を使っている人も段差なしに横断できる。歩道の高さに盛り上げた横断歩道は、車の速度を落とすためのスピードバンプという効果もある。


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オランダ、重度認知症患者への安楽死規制緩和
重度認知症患者への安楽死の規制が若干緩和されることになった。オランダ保健省および司法省が7日発表したガイドラインである。

今回の新しいガイドラインでは、認知症患者がまだ自分の意思を表明できる段階で、書面による安楽死の希望を医師に提出しているという条件でこれが認められることになる。さらに認知症が進んだ場合でも、痛みや恐怖、息苦しさなどの耐えられない苦しみがあると認められない場合には、これは許可されない。

意志の疎通ができない重度の認知症患者に対する安楽死に関し、これまで長い間調査と議論が重ねられてきた。オランダにおける安楽死は厳しい条件のもとで合法である。耐え難い痛みや苦しみがあり、さらに治癒の見込みがなく、本人の同意があるといった場合に、担当する医師(ホームドクター)が他の独立した医師の合意の元に行うことができる。これまで重度認知症患者に対する安楽死は本人の意志によるという条件で認められていたが、ほとんどの場合意思の疎通がかなわない。

2012年に発表されたオランダ中央統計局の数字によれば、死亡件数の2.8%が純粋な安楽死によるもの。これ以外に鎮痛剤の注入を増やすなど58%が医療的処置による死亡となっている。CBS Euthenasie

「認知症問題、オランダは日本に見習うことが多い」健康省副大臣日本訪問
高齢化の進むオランダでは認知症が社会問題となりつつあるが、高齢化先進国である日本の取り組みを見習おうと、健康介護省のファン・ライン副大臣が日本を訪問している。25日には「認知症の人にやさしい」という富士宮市を訪れた。

日本は65歳の人口が以上が26%とオランダの17%をはるかに上回っており、認知症への取り組みも進んでいるはずだというのが、今回の副大臣日本訪問の背景にある。その中でも富士宮市の取り組みが目を引いたという。例えば、ヤクルトの宅配員が高齢者の状況を把握し、異常がある場合には市役所に報告している。このように企業が地域社会に積極的に関与することは、オランダでもぜひ取り入れたいシステムである、と同副大臣。

オランダでも認知症患者への取り組みは少なくない。ドールン市にあるスーパーマーケット「アルバート・ハイン」は認知症の人にやさしい店舗として注目を浴びている。店員は認知症やアルツハイマー患者への対応に関するトレーニングを受けている。またヴェースプにある認知症の人が住む認知症村ホーヘヴェイ(Hogewey)は世界中から注目を集めており、日本からの視察も多い。

オランダ、認知症理解のためのキャンペーン
オランダの国民健康省の次官であるマーティン・ファン・ライン氏は、認知症の理解と知識を一般の人に広めるために1600万ユーロをかけてキャンペーンを行う意向。この資金で「認知症の友だち」ネットワークを創設するという。「友だち」は認知症についての知識をさらに他の人にも広げる。「友だち」とは認知症の人に接する機会が多い職業につくひと、たとえば警察官やバスの運転手などである。

このキャンペーンの目的は、より多くの人が「忘却」の病気にいち早く気がつき、これに対処できるようになることである。認知症の人がいる家族だけでなく、店員やバスの運転手なども含まれる。「今後、社会において認知症は日常生活に大きな問題となる。」と次官。
ファン・ライン次官は水曜日、ドールンにあるスーパーマーケットを視察した。このスーパーマーケットはオランダ初の「認知症の人にやさしい」スーパーとして認定書を受けている。昨年からの福祉予算カットで、老人施設に入居できず自宅で自立する老人が増えているのにともない、このようなスーパーなどの対応が重要となってきている。

現在オランダには26万人の認知症者がいるが、2050年にはこの数は40万人へと増加すると見られている。政府はすでに3200万ユーロを認知症研究に出資している。

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